3/1(金)から2024世界室内陸上競技選手権大会が始まります!
オリンピックシーズンの序盤にある今大会、注目も集まります。
見どころをまとめたのでこれを見てぜひ結果を追ってみてください!
タイムテーブル
日本陸連が作成してくれているタイムテーブルです。
日本時間も記入してくれているからありがたいですね。
公式のスタートリスト・リザルトリンク
みどころ・注目選手
女子 400m
日本時間 3/1(金)19:20
注目はやはりオランダのFemke BOL(フェムケボル)選手でしょう。
自信の保持していた室内世界記録を塗り替える49.24をマークしています。しかも2月から。まだ全然シーズン始まっていないんですが。。。
彼女のInstagramは練習の様子がたまにアップされていて面白いです。
下馬評では圧倒的な1位であるボル選手に次いで今季世界2位の記録である50.10を出しているのが、Lieke KLAVER(リーケクラバー)選手です。
なんとこの選手もオランダ代表です。昨年の2023ブダペスト世界陸上の女子1600mリレーでオランダが劇的な逆転劇を起こした時の2走だった選手です。
男子 400m
日本時間 予選3/1(金)20:00 準決勝3/2(土)6:10
男子400m、やはり注目したいのは日本代表の佐藤拳太郎選手です。
昨年の2023ブダペスト世界陸上でマークした44.77の日本記録の衝撃はまだ忘れられません。佐藤選手はあの一回の輝きだけで終わるような選手ではないです。今まで怪我など苦しいこともあった分このオリンピックイヤーで素晴らしいパフォーマンスを期待したいです。
そしてもう一人の注目はノルウェーのWARHOLM Karsten(カルステンワーホルム)選手でしょう。
ご存じ400mHの世界記録保持者です。400mにエントリーしてきました。毎年室内シーズンには数回400mに出場しているイメージがありますが、世界大会では初なのではないでしょうか。
ちなみに彼の自己ベストは44.87です。ちゃんと合わせれば絶対にもっと出ますよね(笑)この記録は2017年の世界陸上を初制覇する前の6月に出したものです。
室内400mの戦略
室内のショートトラックでの400mは直線が短い分、明確にスピード差がないと抜けません。400mトラックのようにラスト100mでじわじわと追い抜くことができないんです。
そのため、通常の短距離種目にはない位置取りという戦略が発生します。これが室内400mの面白いところです。
ワーホルムは400mHのレースからもわかるように圧倒的な前半型です。といっても最後までスピードを落ちきることなくゴールするので、通常の”前半型”という言葉から想像するそれとは大きく異なるのですが。とにかく、最初からリードを奪いに行くそのスタイルは室内の400mにマッチしているのではないでしょうか。
男子400mでは、今期の世界リスト上位の選手は今大会にエントリーしていない選手も多く、誰が勝つのかわかりません。そういう意味では新しい選手が発見できるかもししれませんね!
女子 走高跳
日本時間 3/2(土) 4:41
女子の走高跳は非常に高レベルな争いになること必至です。その理由はウクライナのYaroslava MAHUCHIKH(ヤリスロワ マフチク)選手とオーストラリアのNicola OLYSLAGERS(ニコラ オリスラガーズ)選手です。
ここまでの主要大会の戦績は以下のようになっています。
マフチク | オリスラガーズ | |
2021東京五輪 | 3位 | 2位 |
2022オレゴン世陸 | 2位 | 5位 |
2022DLF | 1位 | 3位 |
2023ブダペスト世陸 | 1位 | 3位 |
2023DLF | 1位 | 2位 |
マフチクのほうが勝っていますね。でもオリスラガーズはここぞというところで跳んでくる印象があるので、どちらが勝つかはこのデータを見ている今でも予想ができません(笑)
ちなみにベストは以下のようになっています。
マフチク | オリスラガーズ | |
自己ベスト | 2.06(AR) | 2.03(NR,AR) |
今季ベスト | 2.04 | 2.03 |
なんとオリスラガーズは既に今季自己ベストを出しています。その試合から休息期間も十分にあったので、連戦の疲労などはないかなと思っています。さらによい調子出来たらかなりアツい戦いになるでしょう。
ちなみにもマフチクの他にもう一人ウクライナの選手がいます。Yuliia LEVCHENKO(ユリア レベチェンコ)選手です。この選手も2.02という記録を持っています。国の2番手が2.02って…。今季ベストは1.92のようですが、まだ3月入ったばかりですからね。
男子 60m
日本時間 予選3/1(金)22:10 準決勝3/2(土)4:45 決勝3/2(土)6:45
おそらく最も楽しみにしている人がいるのは男子60mではないでしょうか。注目選手が多すぎます。
まず日本選手から。日本からは多田修平選手と東田旺洋選手が出場されます。
多田選手は、昨シーズンまでと比べて明らかに今季はよい動きをしています。アジア室内の準決勝では最後は流しながらも桐生選手の6.53に並ぶ日本タイ記録を出しています。
決勝こそ少し固くなったような印象もありましたが、6秒6台を切る好記録を複数回出しています。
続いて東田選手。初の日本代表です。
東田選手も今季6.59を出しています。
もともと200mの印象が強かったですが、自分の中ではもう完全に100mの人に変わっています(笑)
東田選手の100mの自己ベストは昨年SANOスプリントで出した10.10です。身長は決して高いわけではないのですが、非常に大きな走りをします。
個人的には2019年のインカレで100mを制したときのゴール時に指を立てるパフォーマンスがとてもかっこよくて好きです。
続いて海外勢です。
今大会注目No1と言ってよいでしょう。Noah LYLES(ノア ライルズ)選手です。
昨年の活躍は言わずもがなですが、今期も既に素晴らしいパフォーマンスを見せています。
今まではその独特な地面スレスレで足を大きくスイングするスタートフォームの影響か序盤は出遅れることが多かったです。しかし、そのスタイルのまま記録を6.44まで伸ばしてきました。
中盤以降はスタートで大きく出て力を力を使わなかった分、非常に大きくかつリラックスしたフォームで圧倒的な加速を見せてくれます。
正直「60m」という競技で逆転が起きるレース展開はライルズ以外で見たことありません。
ライルズの各種目の自己ベストについては別記事でもまとめているので是非見てください。
そんなライルズの対抗馬になるのは同じくアメリカのChristian COLEMAN(クリスチャン コールマン)選手です。
6.34という圧倒的な世界記録を持つ選手です。昨年も世界陸上は負けてしまいましたが、ダイヤモンドリーグファイナルでは9.83で優勝しているんですよね。
ライルズが昨シーズン出した自己ベストは9.83ですから、並んでいます(ついでに言及するとイギリスのヒューズも)
2019ドーハを制して以来タイトルが遠のいてしまっていましたが、去年からは少しずつ戻してきた印象です。
ライルズの追い込みか、コールマンの逃げ切りか。そこに日本選手は切り込んでいけるのか、見ものです。
ほかにも軽く紹介しておくと
ジャマイカのAckeem BLAKE(アキームブレイク) 100m:9.89、60m:6.42
室内大会でジェイコブスを下したイタリアのSamuele CECCARELLI(サミュエル セッカレリ) 60m6.47
ケニアのFerdinand OMANYALA(フェルディナンド オマニャラ) 100m:9.77、60m:6.51
この選手たちも注目です。
個人的な1日目の見どころは以上になっています。
女子7種競技もAnna Hall選手が怪我していなければ楽しみが1つ増えていいたのですが…、かなりの怪我のようなので仕方ありませんね、まずは回復しきって強く復活してくれることを願っています。
2日目も時間があれば見どころをまとめようと思います。
見てくれてありがとうございます!
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